大寒 第七十候「欵冬華(ふきのはなさく)」を迎えました。
今週は三月並みの暖かさ。山ではふきのとうが雪解けの黒土に萌葱色の芽を出しているのかもしれません。
三寒四温で、また寒さが戻ってくると警戒はしておりますが、季節外れの暖かさと、真冬とは微妙に違う光の色を堪能しています。
沙沙貴神社の境内で蝋梅の花が見頃とのことで、施工現場に向かう道すがら、立ち寄ってみました。


こちらの神社では何種類かの蝋梅が見られます。遠目では黄色味が少し違うくらいでわかりにくいかもしれませんが、花を覗き込むと花弁の形や花芯の部分が違うのでわかると思います。
蝋梅の自然樹形は株立ち。根本からたくさん幹が出て、枝先は細く湾曲しながら横へ広がります。広い境内ではそれぞれがゆったりと配置されており、蝋梅本来の優雅な樹形が堪能できます。
蝋梅の他にも山茶花も花を咲かせていました。椿の蕾はまだ硬かったです。ディアガーデンの椿もまだ咲いていないし、今冬はどこの椿も開花が遅いように感じます。

さて、前置きが長くなりましたが、本日のブログは、施工中の現場についてです。
昨年の終わり頃に着工した古民家の庭で、いよいよ最終工程の玄関ポーチ土間を施工しました。
久しぶりに(十何年ぶり?)「洗い出し」という仕上げをさせていただきました。今回は通常より早く仕上がる「MACHIYAセレクト」という材料を使っての施工です。
洗い出しにはコンクリートと樹脂の2パターンあり、ディアガーデンでは劣化が自然なコンクリートの方をお勧めしています。そのコンクリートの洗い出しの材の一つが「MACHIYAセレクト」です。
実はもう随分前から出回っている材ではありますが、ディアガーデンで使うのは初めてということで、新・洗い出しというタイトルをつけました。

通常の洗い出しは、コンクリートで下地を作った後、種石を含んだモルタルを塗り付けてから、表面に硬化遅延剤を塗布し、日を改めて水で表面を洗い石を見せます。要するに、完成するまで乾燥期間+実作業3日はかかります。
「MACHIYA」の場合は、種石を含んだモルタルを塗り付けた日に洗えるので、工事日数が1日短縮できます。種石の量が適量にプレミックスされており現場での調合作用も不要です。
こんな便利な素材ですから、材料費は高くなるのはデメリットかもしれませんが、施工費は抑えられます。汚泥水の回収ができ、ノロで現場が汚れないというメリットもあり、よって、室内施工も可能です。
また専用モルタルのカラーバリエーションが豊富なところも魅力かなと思います。セメント色、濃灰、利休白茶、灰浅緑、丁子茶、桃花と全6色。種石が9種ありますので、組み合わせが色々と選べます。
今回のお客様がお選びになったのは、モルタルは濃灰色、種石は大磯。ダークカラーで統一されました。型枠も鉄なので、かっこよくモダンな感じでまとまり、リフォームされた古民家のお玄関にとてもマッチしています。
最後の工程もつつがなく終わり、これでお庭は完成。
無事お引き渡しとなりました。

後日、改めて完成画像を施工事例にUPします。
お楽しみに!