ウチソトで紅葉狩り

里山で。仰ぎみる紅葉のあまりの見事さに首が痛くなるまで見惚れて。今年の色づきは格別と感じます。

今年は全国的に紅葉の始まりが遅く、ここ近江八幡市でもまだ紅葉が楽しめます。

今頃の寒さは、防寒しつつ動けば気にならない程度ですから、散歩がてらの紅葉を楽しんでいます。

里山の同じ場所。足元にも錦。山は湿気があるから落ち葉もこんなに鮮やか。

紅葉といえばモミジが一番に浮かびます。真っ赤に染まる景色も素晴らしいけれど、色づく過程でのグラデーションにも心惹かれます。あの小さな葉の何処にこんなに様々な色が埋もれていたのかと感心してしまいます。

ところで、モミジの名前の由来をご存知でしょうか。「もみづ」という平安時代頃から使われていた動詞から生まれたそうです。元々は「揉み出づ」だったのが変化して「もみづ」となりました。

秋の深まりとともに木々が一斉に色づくのを見て、人々が心に浮かんだのは布を染めるときの手順です。花や草などを繰り返し揉むことで色を出すように、自然を司る神々も木々の葉を揉んで 内部に潜む美しい色を表に滲み出させているに違いない。昔の人はそう考えたのでしょう。

想像力が豊かというか、神や精霊の偉大な力を日々感じて暮らしていたのですね。


モミジは私もとても好きで、ディアガーデンのテラス庭にシンボルツリーとして植えました。育て始めて17年ほど経ちます。

リビング・ダイニングに接する場所なので、朝な夕なに眺めては人心地つくこの頃です。

誰にも気を使わずに心逝くまで眺めていられるこの紅葉は、人気の紅葉スポットとはまた違う静かな感動があります。暖かい室内から眺められるのも利点かな。

例年同じような画像になりますが、記録として今年も載せます。テラスのモミジ12月13日の様子です。本当に綺麗に色づきました。

このテラスは建物の東側。午後に日陰になるので、夏場の厳しい日照りが避けられ、葉が焼けにくい。庭木を色鮮やかに紅葉させるには葉焼けさせないこと。落葉まで綺麗な状態で葉を残すことが重要なポイントです。

山でモミジを観察すると、より大きな木の下だったり水の近くに生えていることが多く、葉が綺麗に保たれています。ですから庭に植える場合も、大きな木に添えるように植えるとか、狭い敷地ですと我が家のように建物を利用して、山と似た環境に近づける。そうすると、そんなに手をかけずとも上手く育ちます。

難しい場合は、その環境に適応するまで目をかけ手をかけること。水やりを怠らず、加えて日没後にも十分に葉水をやりましょう。

そろそろ散り始め。
日が暮れると自動で点灯するようセットしています。紅葉の時期は壁付け照明(画像左上)をモミジへ向けると一層鮮やかに。

12月ももう半ば。ということは、今年もあと2週間ほど!?

そんなに寒くないせいでしょうか。何故か年末という感じがしません。

でも忘年会だけはしっかりやります 笑

蟹をいただきに夫と金沢へ。一足早い忘年会です。この赤も堪りません。
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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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