現場帰りに隈さん建築を探訪-守山市立図書館

来週、仕事をする現場で打合せを行ってまいりました。

昨年から計画していた事案。かなり変更はありますが、有難いことに作らせてもらえることになりました。

来月オープンに向けて追い込み中の建築現場にて。ここに新たに花壇を設けます。

この度の現場打ち合わせは、パートナーの造園会社さんと、実際に仕事をする手順に沿って確認しつつ行いました。建築工事も佳境で、いろいろな職人さんが賢明に作っておられます。邪魔にならないようにしないとです。

建築工事といえば、よくあることなんですが、いただいている図面と変わることもあります。そういうところ、私達はいちいち説明を受ける訳ではないので(^^;

「あれ?ここ、図面と違いますね。」「このままではうまく収まらへんな。」「うーん。」ってな感じになることは、しょっちゅうなんですね。でもなんとか収めます。最後に収まりの帳尻を合わすのも造園の仕事。逆に言うと、最終工程の造園でしか出来ない帳尻合わせもあるのです。

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さて、今回の現場は守山市というところ。この近くにかねてから見たい建築があったので、ついでに寄ってまいりました。

それは、新国立競技場の設計でも注目の建築家・隈研吾さんが手がけられた「守山市立図書館」。オープンしたのは昨年11月1日でした。隈さんファンのワタクシ、まさかこんな近く(ディアガーデンから車で30分ちょいのところ)で見せていただけるなんて!思いもよらず嬉しすぎます。

実はオープンの少し前に外観は探訪していたのですが、内観は混雑が治まってからじっくり・・・なーんて思っていたら、うっかり半年近く経ってしまいました。

外観は如何にも隈さんらしく縦格子のデザイン。でも他の作品と違ってかなりカジュアルな印象を受けました。
トサミズキやサンシュが満開。もともとあったのか?新たに植えたのかわかりませんが。山にあるような木々と杉の意匠の建物が青い空に映えてます。

人々を引き込むように外に開かれ、散策しながら本と人との交流を生み出す「みち」のような図書館を目指したとか。図書館の周りには散歩道があって、その両脇に植栽スペースもあります。自生植物がランダムな感じで植えられていました。今はまだ苗ですが、おそらく梅雨明けにはモリモリと茂っていることでしょう。

デザインコンセプトは「本の森」で外装や天井など管内全体に滋賀県産の杉を使い木のぬくもりを感じるよう設計されています。私が素敵だなぁと思ったのは、内装のカラーコーディネート。淡いベージュのスギの木の色にグリーンっぽいグレーを合わせておられて、とても優しい色合いで和みます。

解放感ある大きな窓。本から視線を外しぼーっと外の景色を眺める・・・そんな動作が自然にできるのはこういうピクチャーウィンドウがあるから。
スギの木に包まれた、もしくは杉木立の中にいるような意匠。吹き抜けが予想以上に高く気持ちいい。
ガーデンファニチャーはディアガーデンでも取り扱っている「Altec(アルテック)」。デッキスペースでは飲食可能らしい。
図書館の中に併設されたカフェで。

訪れたのは春休み中のウィークデー、時間はお昼前でした。ご年配の方や子供さん、ママさん等で結構賑わっていましたが、吹き抜けの大空間のせいか、まだまだ余裕が感じられます。本棚が大きすぎるのか?肝心の図書は物足りない感じで今後に期待です。ここで調べものが出来るくらい植物や庭の本が充実するといいなぁ。

ともあれ、滋賀県にまたひとつお洒落なスポットが出来て嬉しいな。天気のいい日なら、テラスに出たり・・・、一日いても退屈しないかも。近江八幡市民の私は本は借りることは出来ませんが、スペースを使うことは可能なので、ちょくちょく寄ってみたいと思います。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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