春爛漫、花木の愉しみ

今春は桜の開花が特に早かったなぁという印象です。

我が家のお花見記録をさかのぼってみると、2022年は4月9日、2021年と2020年は自粛、2019年は4月7日。今年2023年は4月1日でしたから1週間早いですね。

気象庁によると1953年以降、10年に1、2日のペースで早くなる傾向にあるそう。今年は3月がかなり暖かくて過去最速記録に並んだ地域も多いらしい。

今年も近所の三角公園でお花見ランチをしました。芝生に寝転がって虫の目になって眺めると、桜や空のなんと大きなこと!

さて春爛漫。お花見は桜ばかりではありません。

様々な花木が次々と花を咲かせます。4月ならば、木蓮、辛夷、花水木、雪柳に小手毬、連翹、躑躅、山吹、白山吹・・・などなど。街を歩いていても見かけることが多く、心が浮き立ちます。

先日のこと、施工をお願いしているパートナーの仕入れに同行して、京都嵯峨野にある植木屋さんへ行って来ました。

植える予定の木を探して広い園内を歩いていると、花盛りの木や珍しい植物の前ではついつい足が止まってしまい、観察したり撮影したり。

これは紅枝垂れ桜の八重咲種。昼間に観れば可憐、夜見れば妖艶。
椿もまだまだ咲いています。これは八重椿。ブローチになりそうなくらい完璧な形。
椿つながりで、これは近江八幡駅近くで撮影された白い八重椿です。ディアガーデンのお客様から「密かに高潔さを感じる椿」と送っていただいた画像です。本当に凛として美しい椿ですね。
ミツバツツジはピンクが一般的ですが、これは白いミツバツツジです。
利休梅。桜と同じバラ科の落葉低木。花と葉が同時なだけに清楚で自然な華やかさを感じます。これだけ咲けば圧巻。

この日は特に悠々と咲き誇る利休梅に心を打たれました。

これが庭にあったなら・・・と想像すると、何とも幸せな気分になりませんか?

茶花として用いられることから利休の名が付いたそうです。花言葉の「気品」「控えめな美しさ」が本当にピッタリです。

中国原産で耐寒性に優れ育てやすい木で、樹高は5mほどにしかなりません。剪定はある程度成長したら分枝を考慮して毎年することが望ましい。ふんわりとした樹形を楽しみたい木です。

山野草のイワヤツデ(丹頂草)暖かくなると葉を出し同時に花も咲く。何とも素朴で可愛らしいのが気に入って。

同じ木でも季節によって印象は随分違うので、仕入れに行った際は色々な木を観察します。

図鑑やネットで見るよりも、やっぱり実際に見て感じることが大事。

香りなどはその典型で、実際に嗅いでみないと分かりません。良い香り、イマイチな香り、色々あって、それを説明できるように何度も嗅いだりしています。

放送が始まったばかりのNHK朝の連続小説「らんまん」のモデルとなった牧野富太郎博士の足元には到底及びませんが、植物に対する好奇心は膨らむばかりです。(朝井まかて著「ボタニカ」も読んで、久しぶりに朝ドラを見ています)

私見ではありますが、こういう実体験がお客様にとっても、参考になるのではないかと思っています。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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