庭を楽しむ実例-梅の土用干し2019

令和最初の梅干しがいい感じに出来ました。

私の作るのは手間のかからない白梅干し。とりあえず完成ですが、塩の角が取れるまで(少なくとも3ヶ月)、食べるのは我慢、我慢。

左の瓶が昨年漬けた梅干しで、それ以外が今年の分です。比べると色や質感がだいぶ違います。

このところ猛暑続きで身体に堪える毎日ですが、梅を干すにはこれ以上ない天気。だって、夕立ちの気配すらないのですから、梅を出しっぱなしで出掛けても、結構余裕でした。

そんなこんなで、ディアガーデンでは梅を干すのもすっかり庭の風物詩となりました。

たった2kgなので小さなテラスのテーブルの上が定位置です。椅子も駆使したら10kgは干せそう・・・って、そんなに作っても食べきれないけれど。

梅が並んでいるテラスは、いつもと違って何だかホンワカした感じ。今頃日本各地で梅干しが干されているんだろうか?なんて想像すると、平和な気持ちになります。

土用干しの場所はテラスのガーデンテーブル。室内からも可愛い梅たちがよく見えるので、ついつい眺めてしまいます。梅酢も日光で殺菌するため1日くらい干します。

このテラスは道路から奥まっていて、人目につかない場所にあります。梅を干しても、食事をしても、気にすることがないスペースです。

敷地にこういう余白があればこそ、こんな大きな平ザルも置きっぱなしに出来るのかも。ダイニングキッチンとも段差なしにつながっているから、梅の移動もスムーズです。

ベランダで干した時もありましたが、ここより狭い上に鉢や物干しがあるから、結構邪魔になってしまうのね。この大きさですと、私の事ですから、何かのはずみでひっくり返しそうだし。

生り口を揃えて並べます。瓶から出したばかりの梅は、まだ黄色くて丸々として杏っぽい。とってもフルーティーな香りがふんわり。

そう思うと余白って大事。庭って多目的に使える余白です。

でも、余白があっても、雑草除けにただ砂利を敷いておくだけでは殺風景だし、塀がなければ「外から見られているかも?」と思うので、何をするにも気兼ねしてしまいます。

庭として作りこむ工夫が暮らしの幅を広げます。部屋と繋がりを持たせることも大事なポイントです。

庭の植物に守られて梅が梅干しになっていく。

例えば3m×3m位のスペースがあれば、4人が座れるガーデンファニチャーも置けます。ディアガーデンのテラスは3m×5m程です。空っぽのテラスにしておくよりも、こんな風にテーブルとイスを常時置いておく方が、何かと使い勝手がいいのでおススメです。

梅干しを干すにしても、地べたに置くのは抵抗がありますでしょ?何か台の上で干したいとなると、ガーデンテーブルはうってつけです。「いい天気だから庭で食べようかな?」と気まぐれに思いついちゃったときなんか、いちいちテーブルを出すのかぁと考えると、もう邪魔くさくなりますよね。

出しっぱなしのテーブルとイスがあると、庭の可能性が増えます。ベンチだけでもいいかも。デザイン性の高い家具はそれだけで庭のフォーカルポイントになります。

干し上がり。日に当たることで赤く変化して、随分しわも寄って、梅干しらしくなりました。白くなっているの部分は塩です。
密封容器に小分けして。昔ながらのしょっぱい梅干しだから冷暗所で常温保存できます。

暮らしにフィットする庭づくり、どうせなら多目的に使えるスペースに。

そんなアイデアやアドバイスは、やっぱり自分で普段からこうして使っているからこそ、湧いてくると自負しています。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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