日々小さな感動を 

京都文化博物館で開催中の「ターナー風景の詩」展に行ってきました。

ゴッホ展にはすごい混雑とのことで行きそびれましたが(まぁそれほど興味がなかったのでいいのです)こちらはそこまで混んでないだろうし、ターナーの作品を関西で見ることも稀なので、とっても楽しみにしていました。

風景画で有名なイギリスの画家ターナー。描かれた風景に漂う「空気感」が妙にリアルに漂ってくるのが何とも不思議な感じです。風景画、特に海の大作には圧倒され、本の小さな挿絵に癒され、エッチングの細やかさに驚き、本当に見応えある展覧会。私が知らな過ぎたのですが、未知なるターナーに触れられたことが喜びでした。

普段は小さな美術館で好きな琳派の絵ばかり見ていますが、こうしてたまに海外の絵を見ると、奥行が凄くてクラクラします。大々的な展覧会は展示されている数もすごいし、楽しいけれどやっぱ疲れます。疲れるけど、この心震える体験は癖になるのよね。

いつも企画展や美術館に行くと思うのですが、何百年も前の作品とかね、それも本物をこんな至近距離で見られるなんて。世が世なら高貴な方々しか見られなかった絵も千円かそこらで見せてもらえるのですから、今の時代に生まれて本当に良かったと思います。なんて贅沢なんだ。

クリックするとターナー展の特設サイトにリンクします。

出品作の多くは日本初、しかも第一級品ばかりということです。私は週半ばのお昼頃に行きましたが、一枚の絵の前には2、3人しかおられず、割と空いた状態でしたよ。ゆっくり見せていただいてよかったです。

この春はあと二つ見る予定です。

私は絵を見ることだけじゃなく、美術館そのものも大好き。この2館は過去何度も行っている「馴染みの美術館」なので、ゆったり楽しんできます。

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巨匠の絵とは、また全然違うものですが、次は可愛らしいコンサートのこと。市内の中高吹奏楽部合同の定期演奏会に誘っていただきました。

ご近所さんなんですが、ある女の子が吹奏楽部で頑張っているんです。彼女は小学生の時からディアガーデンのワークショップに毎年来てくれたり、普段もたまにですが遊びに来てくれて、私の勝手な思いですけれど、もう可愛くて可愛くて!中学校に入って、さすがにふらっと遊びには来れなくなった彼女が「良かったら聞きに来てください。」って誘ってくれて♡とっても楽しみにしていました。

時々練習している音は聞こえていたものの、演奏している所は見たことがなかったので、舞台に立って真剣に吹いている姿にちょっと感動。近所のおばちゃんですらこうなのですから、親御さんならどれほど感慨深いものでしょうか。

中学生の初々しい音色、高校生のビシッとしっかりした音色、どちらも楽しくて。生演奏を聴くのも久しぶりだったし、クラシック以外にも知っている曲を何曲も演奏してくれて、楽しんでもらおうという子供たちのあたたかな気持ちが籠った素敵なコンサートでした。最後のフィナーレなんて、全員がホールを取り囲んで大演奏!子供たちの真剣なまなざし、純粋さ、まじで泣きそうになったよぉ。

なんかね、すごい綺麗なオーラを浴びたなぁという感じです。プロの演奏も確かに素晴らしいけれど、こういうのもいいな。

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それで思ったのですが。

小さな感動は、心に刺激を与えてくれたり、癒してくれたり。その心の動きが研磨剤となって、魂を磨いてくれそうな気がしています。年を重ねて、何でもない日常で感動する場面に出会えることは、本当に贅沢でかけがえのないこと、と思います。感動する感度も錆びつかせないようにしたいもの。

シラーッと過ごしているときも多いので注意したいです。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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