車窓から

今月は出張の多い月です。伺った先で時間があれば植生や街並み調査も兼ねて少しウロウロすることもありますが、ただ車窓の景色を見るだけでも、そのお土地柄というのでしょうか、特徴も見えてきて楽しいものです。

特に面白いなと感じるのは、住宅の屋根です。地方によって瓦の色や屋根の勾配が違っていて、それが揃っているととても美しく見えます。その地域にはその資材や勾配が合っているんでしょうね。

車窓より。北陸の日本海側の眺めです。真っ黒い瓦の集落を発見。関西では馴染みのない色なので撮りました。

社会の一員という意識を持って生活し仕事をする事は大人の振る舞いです。社会から浮き上がって見えないよう、自分がどうしたら良いのか考えるセンス、それこそがこの統一感のある屋根の眺めを作ったのだと思います。

いまどきは資材が揃うので、様々なデザインの住宅が当たり前。お隣と違って当たり前。家を建てる時に、社会貢献という意識は少ないように思います。

実はそう言う私もガーデンデザイナーになって初めて街並みを意識するようになりました。そしてどんなデザインの建物も植栽によって柔らかく繋ぐことができ、また引き立てられることを知りました。

帰りの車窓から。日本海に沈む夕陽が美しくて。

植栽デザインは、色々な建築が氾濫している今こそ、役立たなければなりません。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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