関西の桜もようやく見頃を迎えました・・・が、今日は雨。
ワタクシ、今期はまだ地元の桜しか愛でておらず、花散らしの雨にならないことを祈ります。
++++++++++
さて、そんな満開の桜に後ろ髪をひかれながら向かった先は、造園工事の現場。
今回のリニューアルの方針は、躯体はそのままで意匠を変えようというもの。庭も同じように、
1.元々あった花壇のベースを生かしつつ植栽デザインを変える。
2.花壇をひとつ追加する。
といった工事内容となりました。
今回のデザインは、いや今回も?景石をポイントに使いました。私の設計では、和洋問わず、わりと石を使います。
石って時間の塊のようなもの。その存在感はどんな庭にあっても確かで、これほど植物に合う素材はないでしょう。メンテナンスフリーなところも良くて、お手入れに時間が取れない方には、枯山水のような石を使った庭はピッタリだと思います。モダンにもナチュラルにもデザイン次第です。
++++++++++
景石は、前もってパートナーの造園屋さんや材料屋さんで選んでおきます。
場に合う大きさ・形で、デザインする雰囲気に合う色・風合いの石を探します。でも大抵無造作に積んであるので、せいぜい2面くらいしか見えません。小さな石なら手で動かせますが、ある程度大きな石を選ぶ際、いちいち重機で吊って見せてもらう訳にもいきませんしね。裏側がどんな風になっているのかは、想像するしかないんです。
とはいえ、想像を大きくハズすこともありません。想像と違っていても、その石なりに良いところが必ずあるので、それを生かすのが一番。何も困ることはないし、一つで足りなきゃ、もう一つ添えるとか、植物を添えるとか、すればいい話です。そういう臨機応変な気持ちというか、切り替えの発想を持っていないと、石など据えられない。
・・・なんて偉そうに書いてますが、私の言葉ではありません。そう教えてもらったんです。
今回、パートナーの造園屋さんのアドバイスをもらいつつ選んだ石、一番目立つところに据えようとした石が、想像を超えた石でした。自然にできた窪みが、水鉢のようになっており、うまい具合に水を張れるのです。
自然石手水鉢といっても、普通は人工的に水穴を掘ったものが多く、こういった自然の力により穴が掘れたもの、一切加工してないものは、探すのに苦労します。それがたまたま選んだ中にあったという訳です。
土場で選んでいるときは、下向きになっていたのか?そういう窪みには全く気づきませんでした~
そんなハプニングがありつつ、お天気にも恵まれて、気持ち良く楽しく作らせてもらいました。
次回に続きます。