GWに泊まった浜松の宿の朝食で茶粥をいただきました。ご飯も選べるのですが、折角お茶の産地に来たのだからと茶粥にしました。それにとても懐かしかったので。
というのも、母がよく茶粥を作っていたからです。茶粥なんて表現は、大人になってから知って、家では「おかゆ(おかい)さん」と呼んでいました。食べ物に「さん」とか「ちゃん」とか付けるのは関西独特かもしれませんね。おいもさん、おかゆさん、あめちゃん・・・笑。
実家は兵庫県南部の方で、茶粥を食べる習慣は恐らく少ないと思いますが、何故かうちでは大定番。調べると関西では、奈良、和歌山、三重辺りでよく食べられているそうで、他の県ではごく僅かだそうです。両親共、食べる習慣のある県と全く縁がないのに、何故かしら?
特に父が好きでした。食欲の減る暑い夏でも、冷やした茶粥は、さっぱり爽やかで食べやすいし、晩酌のあとにもさらりと合います。母は大きな鍋でたくさん炊いていました。
夫の実家は茶粥を食べる習慣がなかったので、これまで何んとなく白粥ばかり作っていました。元々、お粥は食欲のないとき、もしくはダイエット目的でしか作りませんし、鍋の後には雑炊もいただきます。それで十分と思っていたのか、茶粥のことはすっかり忘れていました。浜松で出されて思い出したというわけです。
今朝は日曜ということで、久しぶりに朝からゆっくりと茶粥を炊きました。
作り方は白粥にひと手間足すだけで簡単です。私は、鍋で直接お茶を煮出して、そこに水で洗って滑りを取った冷ご飯を入れてしばらく炊きます。一般的には緑茶やほうじ茶を使うみたいですが、母が玄米茶で炊いていたので私も玄米茶です。ご飯と一番合うように思います。鍋でお茶を煮出すときは、サラシなど綿の布で作った小さなお茶袋に茶葉を入れるのが母流で、同じようにチクチクと縫いましたが、市販のお茶パックが便利ですよね。
今日は母の日。電話で母の声を聞いて、日頃の感謝の気持ちを伝えるのがパターンです。茶粥のことも話してみようと思います。なぜ白粥ではなく茶粥なのか?その謎も解明されることでしょう。