目下、史上最強クラスの10号が九州・沖縄方面へ近づいております。
100年に一度とか、数十年に一度とか形容をされている台風。近年、異常気象が異常ではなく当たり前になり、そして何度となく聞く「今まで経験したことのない、記録的な~」という例えも間違いなく当てはまりそうで、恐怖しかありません。
このあたりは進路上ではないとはいえ、2年前の2018年9月に近畿を直撃した21号の体験がまだ記憶に新しく、故に近畿に住む方は皆様同じ気持ちだと思うのですが、全く他人事とは思えないのです。
10号はその21号をも凌ぐ勢いと聞きますから、沖縄や九州の方々の心配と不安はいか程かと。どうかご無事でと祈るばかりです。
++++++++++++
自然災害に対しては、生命を守るのが第一で、次に被災した場合の備え、そして住まいや車などの養生と続き、お庭の対策はきっと最後になるかもしれません。直前に出来ることと言えば、植木鉢や雑貨もの、自転車などの移動や、支柱を見直す程度です。
お庭の防災対策は、直前にちゃちゃっとするというより、最初のプランニングと日頃のメンテナンスが大事だと思います。
お庭の植物とっても台風は驚異。茂り過ぎた樹木は面で風を受けてしまい、大事な枝が折れる可能性があります。基本的に人工地盤に植えるので、地面にしっかりとつかまれない。最悪の場合根鉢ごと抜けたり傾くことも。
夏の成長期に強風で葉を多く失うと、再生するのに養分が使われしまい樹勢が弱ります。大雨が過ぎると、表土が流されて、有用な微生物が沢山いる粒子も流されてしまいます。
だから根鉢の大きさによっては安定するまで支柱が必要ですし、茂り過ぎた枝を剪定しておく、表土を地被植物で覆う、花壇を高くして水はけを良くするなどは、被害を減らす対策になり、植物を守ります。
カーポートもよく被害が出ます。カーポートの屋根パネルは、基準を超えた暴風で抜けるようになっています。抜けないと躯体ごと倒壊する恐れがあり、そちらの方が怖いからです。物置きも中に物が少ないと簡単に倒れてしまいます。
エクステリアメーカー各社は防災対策として、一定基準を設け製品を作っておられるのですが、想定外の台風や地震が来るものですから困るのです。一つ言えるのは、簡単に設置できるものは災害時脆い、それを覚悟をして設置しなければということ。私はそういう意味であまりカーポートをおすすめしないし、自宅でも設置していません。物置もです。
異常気象下での庭作りは、ますます難しくなってまいりました。
しかし、プランニングやメンテナンスで、災害を最小限に抑え、かつ素敵なお庭というのは、十分に出来ると思います。