今年はいい完熟梅が手に入ったので、梅干しと梅酒、甘露煮それぞれ1kgづつ仕込みました。ちょうどひと月前のことです。
梅干しは、砂糖、酢、塩と一緒に漬け込む「さしす漬け」という方法を初めてトライ。最初から酢に漬けるので、カビる心配が少ないと聞いて作ってみました。仕込んでから2週間ほど経つといい具合に梅酢も上がって、どうやらうまく漬かったみたい。次はいよいよ土用干しです。3日間晴天が続く日を待ちに待って、ようやく干し上げました。
太陽と夜露と風、最後の仕上げは自然にお任せするというところが、なんかいいなぁと思います。日に一度裏返すのですが、柔らかな感触がとても気持ちよかったです。紫蘇を使っていないので優しい色合いに仕上がりました。
今の段階では、砂糖、米酢、塩、梅、それぞれの味がはっきりわかり、まだ溶け合っていないような若い感じがします。このまま熟成させると、どんどん味が慣れてきてまろやかな梅干しになるそうです。ちょうど今は、先月末に有馬温泉で買ってきた梅干しがあるので、しばらく寝かせておくつもり。
梅風味の甘酢で塩気もあるという複雑なお味の漬け汁は、お料理の下ごしらえや隠し味に使ってみようと思います。
熟成中のブランデー梅酒の完成は10月以降で、あともうひとつ、甘露煮ですが・・・。
完成の翌日に味見したときは、脳みそが震えるくらい酸っぱかったの。こりゃ失敗したかな?砂糖を足してジャムにでもするしかないなと思っていたのですが、時間が取れなくて、ひとまずそのまま冷蔵庫に放置していました。
ひと月ぶりに恐る恐る食べてみますと、なんと酸味が柔らかくなって、随分甘くなっていました。梅ゼリーに加工して食べています。もうしばらく置いておいたら、ひょっとして劇的に美味しくなっているかもしれません?(←甘い期待)甘露煮って難しい。
今年の梅仕事はこんな感じでひとまず終了。梅の実の愛らしい形と色、甘酸っぱい香り、柔らかな手触りを堪能した一ヶ月でした。