しばらく小春日が続いて、先の大寒波の折の雪がやっと解けたのに、また小雪が舞っています。
一足飛びに春にならないもどかしさを感じつつも、キリッとした冬の空気感も結構好きなので、三寒四温の今を楽しんでいます。
さて、今朝のこと。家事を済ませ仕事にかかるまでの隙間時間に、うっすらと雪化粧したテラスを見ながらコーヒーをいただいていると、「ヒッ、ヒッ、ヒッ」と高細く鳴く声が聞こえます。
ジュウビタキのオスが遊びに来ていました。
このごろよく見ます。縄張り意識が高い鳥らしいので、いつも同じ子が来てくれているのだと思っています。
お腹がオレンジで、背中から羽にかけては紋付の黒い羽織を着ているよう。緑の生垣を背景にすると、オレンジが凄く映えてきれいです。
枝から枝へと飛び回る様子が愛らしく、見ているとほっこりして癒されます。
テラスには止まり木に丁度良いモミジや、潜みやすい生垣があるからか、年間通して色々な鳥が遊びに来てくれます。
私が特に好きなのはカワラヒワ。スズメより一回り小さくて羽を広げると黄色が目立ちます。美声でさえずり、たいてい数羽でじゃれていて、その様子がとても可愛いです。
ところで、鳥たちの鳴き声は、人にはいつも同じ様に聞こえていますが、実は微妙な違いで、互いに状況をかなり細かに報告しあっています。それはたとえ種類が違っても通じるものだそうです。植物も、ホルモンや香り、また微生物を介して、遠く離れた個体にメッセージを送ったりできます。コミュニケーションを取るのは人だけではないということが、科学的に証明されているのです。
ひょっとしてAIが発達した未来の世界では、鳥や動物、植物とコミュニケーションがとれるようになるんじゃ?!なんてね。空想が止まりません。
話しが少しそれましたが、愛らしいだけでなく、害虫を食べてくれる小鳥はガーデナーにとって大切な存在に違いありません。意図せぬ形で緑を増やしてくれたりして、有難迷惑なこともあるけれど、そこはこちらが気を付けていればいいことなので、大方は歓迎しています。
今冬は鳥インフルエンザが猛威を振っています。
鶏卵の値上がりや品不足も心配なことですが、野鳥たちはどうでしょうか。
問題になっているのは高原性鳥インフルエンザで、これは養鶏場など人間が作った特殊な環境で変異して狂暴化したものと言われます。元々の鳥インフルエンザは自然界に組み込まれているウイルスで、区別して考える必要があります。
封鎖や消毒、殺処分という厳しい対応が必要となるのは、養鶏場のウイルスから野鳥に感染する可能性がゼロではない、ということも理由の一つなのです。
鳥インフルエンザ以外にも自然界ではバクテリアやウイルスが多数存在しますので、野鳥には触らないのが原則です。餌台を置くときは清潔を保つ努力もせねばなりません。
不幸にも人間界で発生した高原性鳥インフルエンザ。自然破壊をしたり、生き物の掟を破るのは大抵人間です。そういう身勝手な存在だということ棚に上げて、偏った目で見ることのないよう、気を付けたいといつも思っています。