今週は強烈な寒波が再び到来し、ディアガーデンのある滋賀県近江八幡市は毎日雪が舞っています。朝起きると10〜15cmほど積もっています。
個人的には、この位が一番好きな積雪量です。雪掻きは少しで済むし、道路もすぐ解けて車の運転に問題ありません。電車も通常運転です。
雪の降らない地域で育ったので雪は苦手。この辺りでは30〜40cm積もる冬もありますが、15cm程度なら何とかしのげます。
大雪の地域の方のご苦労を思うと申し訳ないけれど、ほんと、ちょうどいい感じと申しましょうか。雪景色の綺麗さだけいただいております。

冬の間、こんなふうに何度か雪が積もるので、花を愛でる系の庭仕事はお休みしています。
冬に咲く花苗も多く手に入りますが、雪で埋もれると気の毒ですし、樹と土だけの景色も冬らしいと思えばいいかと。枝だけになった落葉樹に雪が積もる眺めは本当に美しいので、物足りないと思ったことはありません。

常緑樹の緑も貴重な存在です。
ディアガーデンの庭ではいくつかの生垣がそうで、面で見えるので緑量が多く感じられ、寒々しさは少し軽減されます。
冬の葉色はあまり冴えませんが、それは寒さや日照不足などのストレス反応によるもの。ストレスが一時的であればまた元の緑色に戻ります。
たまに、冬に常緑樹の葉が黄色っぽくなると、病気か枯れる予兆では?と相談されることがありますが、自然現象なので殆どは問題ありません。気温に関係なく、葉色の変化が樹全体に起きるようであれば、病気や栄養、水分供給のバランスの異常が考えられます。

常緑樹は葉が貯蔵の主役です。
新芽を吹いたり、幹を太らせたりして栄養分が足りなくなれば、その都度古い葉から転流させて使います。栄養分を吸い取られ始めた葉に再度栄養分を送って元に戻すことなく、そのまま栄養分は引き上げられ続けて最後には落葉します。
ですから、常緑樹の葉も1つ1つを見ればずっと枝に着いているのではなく、数ヶ月からせいぜい2年の寿命で落葉します。
葉に蓄えておいた養分が一番使われるのは、春が多く、従って常緑樹の落葉は春に最も多くなります。落葉樹のように一気に落とさないし、新芽の綺麗さの方が目立つので、気づかない人も多いです。
さて、二十四節気は雨水へ入りました。雨水の初候は「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」。数日後には寒気も抜けて土が温んでくるのでしょうか。
なんだか今期の冬は短かったような。
寒い方が好きな私としては、ちょっと物足りなさを感じます。