秋色アジサイ-ディアガーデンの場合

梅雨になりアジサイが見頃を迎えています。今日はディアガーデンの前庭にある秋色アジサイ(マジカルシリーズ)について書きます。

これまではもっと空色っぽかったのですが、今年は紫が強く出ました。空色のままがよかったのにな…。バルコニーで鉢で育てているアジサイの色も同じような色合いになってきたので、共通してやっている肥料のせいかしら?なんて疑っています。

前庭の秋色アジサイ、いま(2018年6月17日)はこんな感じの色です。

このアジサイはライムグリーンから次第に青や紫に変化します。7月にはその色が抜けてアンティークっぽいニュアンスカラーになり、夏以降はだんだんそのニュアンス的な青が薄れていきほぼ緑に。そして晩秋の寒さにあたると赤く紅葉してきます。

秋色アジサイは蕚が肉厚で茎もしっかりしているので、このように秋まで花がしっかりしているのが特徴なんです。

「え?でも切り花の秋色アジサイは、秋口でもニュアンスカラーのままじゃなかった?」と言われる方もいらっしゃるでしょう。

そう、切り花は上手く色が維持出来ていてとってもきれいです。それはたぶんハウス栽培で、遮光調整や防風雨対策がしっかりなされているからだと思います。

普通に庭植えだとなかなかそこまで手を掛けられません。地植えのままニュアンスカラーを長く維持することは難しいと思うのですが、その代わり花数多く育てられるので、私は良しとしています。鉢植えの秋色アジサイなら、夏以降の置き場所を工夫するとニュアンスカラーを維持できるかもしれません。

では、花色がどんな風に変わるのか、過去の画像でご覧ください。↓↓↓

同じアジサイ。昨年の7月に切り戻した時の花です。青がだいぶ抜けてこんなニュアンスカラーに。この頃の色合いが一番好きです。うまくすると飾りながらドライフラワーになるかも?と毎年挑戦しています。
8月頃。シモツケのピンク花のむこうにチラリと見える秋色アジサイ。ほぼ緑ですが、まだ青が薄く残っていますね。

この株は確か2011年に植えたもの。滋賀でも秋色アジサイの苗が並び始めた頃で、ひょっとして将来需要があるかもしれない、試しに育ててみるかと植えてみました。

秋色と言うからには普通のアジサイのように7月に剪定しては意味がない、色の変化を観察をするために最初の頃は11月まで花を残しました。そしたらニュアンスカラーは秋まで残るとは限らないという事(その年の気候による)、そしてやっぱりというか、翌年の花芽がどんどん少なくなってく、という事も分かりました。なるほど、こういうもんか・・・と。

でもせめて翌年の花を増やせないかと、剪定のかわりに芽かきをしたり、肥料をたっぷりやったり、色々工夫もしましたが効果はありませんでした。アジサイは7月中にキッチリ剪定し、株のチカラを新しい花芽に集中させてこそ、翌年も立派な花が見られるのだ・・・ということを身を持って体験しました。

最近はセオリー通り剪定してしまいますので、今年もこんなに咲いています。(大きく咲かせたいのでこれでも花数を減らした方です)この前庭では、ニュアンスカラーは8月以降減っていくので、7月のアジサイを切り花として飾り、部屋で楽しむこと満足しています。これが結構長持ちするんですよ。

同じアジサイ。2014年10月30日に撮影したもの。このころまで株に残しておくと、寒さにあたって紅葉します。普通の庭植えだと大抵こんな風になると思う。
紅葉したアジサイをドライにして、アナベルと共にリースを作りました(2014年作)

秋色アジサイに限りませんけれど、アジサイって年によって微妙に色が違うので、それが栽培する楽しみでもあります。その場に合う高さや花のバランスも、経験を重ねるにつれ分かってきて、上手くいったときは、カナリ自己満足!

でもね、大抵の植物は花が咲くにしても年1回のことですから、庭仕事を10年やったって、その植物に関してはたった10回しか経験できないの。

だから普通は10年も同じ仕事やると、ベテランって言ってもいいと思いますが、庭づくりに関してはそうとも限らないんですよ、ね。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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