秋のディスプレイガーデン2023

本日は久しぶりにディスプレイガーデン(ディアガーデンの庭)の様子をアップします。

前回ごらんいただいたのが6月。梅雨入りまもない時期で、夏の花がたくさん咲いていました。→コチラ

今は生垣の柊木犀が咲いて、良い香りが辺り一面に漂っています。紅葉が始まって、秋の七草のひとつ、藤袴が咲き始めました。

金木犀の香りがピークを過ぎるころ、香り出す柊木犀の花。形は金木犀と同じでも香りは全然違います。甘く膨らみのあるとっても上品な香りです。
落葉が早いアオダモ。いつも紅葉する前にほぼ散ってしまうのですが、今年は割と残りました。
夕暮れどきの前庭。オレンジ色に染まる幸せな時間です。植物たちは穏やかな表情をしています。

秋は夕暮れ。

暖かな光が斜めからお庭を照らす僅かな時間が、泣けちゃうほどに美しくて。

色づきかけた葉は一段と鮮やかに見えますし、淡い陰にも情緒があります。

赤く染まっているのは小葉瑞菜。黄色は丁子草。鳴子百合や擬宝珠も黄色くなります。

今年の夏は記録的な猛暑でした。秋が来ても暑さはおさまらず、植物にとっては過酷な年だったと思います。

自分の身を守らねばなりませんので、庭の手入れは最小限に止めましたが、植物達は難なく生き延び、こうして穏やかな時間を迎えることが出来ました。

ディスプレイガーデンは、植えて10年近く経つ植物が殆どですし、自生種や乾燥に強いグラス類を選んで植えていることもあって、水やりの回数は年々減っています。今年は殆ど自動散水装置任せでした。

ワイルドに伸び伸びと茂らせる植栽デザインは自然に見え、かなり省メンテナンスです。ディスプレイガーデンの場合は、季節の変わり目に剪定するとか、軽く支えをしてやるとか、そんな程度です。

藤袴がたくさん蕾をつけています。藤袴の葉は春の終わりから晩秋まで桜餅のようないい香りを振りまいてくれます。

私は花姿よりも草姿に重きを置いてデザインをするので、紅葉というダイナミックな変化が楽しめる秋の庭が大好きです。

紅葉するのは樹々だけではありません。草も赤や黄色に染まります。その様子は「草紅葉(くさもみじ)」と表現されることも。枯れ色も淡いベージュからブロンズに近い色までいろいろあって本当に美しいと思います。

草姿を重視するのは、年間を通して見るとその期間の方が長いからです。花は一時的なもの。私の中ではおまけなのですが、花の咲かぬ植物は殆どありませんから、花の雰囲気や色、咲き方などは吟味します。

ディスプレイガーデンは、自然な雰囲気の庭を目指しているので、華やかな種は避けて、楚々とした花、野趣溢れる花が合うと思っています。和洋関わらず周りの植物に合うもので、ふんわりとした咲き方をする品種を選んで植えています。

それらはいつの間にか次の花に移り変わっていて、盛りが過ぎても余韻があるというか、趣を残すのです。汚くなったから新しいのに植え替えなきゃ、という仕事がかなり減るわけです。

華やかな花は衰えたとき、鑑賞に耐えられません。常に花摘みをせねばなりませんし、入れ替えも頻繁にせねばなりません。この手間を楽しめる人、体力気力のある人向けかなと思います。

今年初めて植えたペリシカリア「ブラックフィールド」が開花。シックな深い赤が本当にきれい。
藤袴の仲間「ユーパトリウムチョコラータ」花後は淡いベージュのフワフワした種子を付けます。その姿もなかなかいいです。

高木、低木、秋撒きの種や宿根草、秋植え球根を植えるのには最適な時期です。

このような植栽デザインが、亜熱帯化する日本の庭づくりのヒントになればと思います。


この頃は切り花が長持ちするようになって嬉しいです。

庭の藤袴と斑入りイトススキを摘んで、スーパーの切り花コーナーにあったリンドウや小菊、ヒペリカムと一緒に活けてみました。

玄関に。信楽焼きの寸胴に投げ入れ。
ダイニングテーブルにブーケを。器はアンティークの手あぶり。落としを入れています。

庭の植物をちょっと加えるだけで、そのお宅に馴染むアレンジメントになります。庭の植物は大抵ちょっといびつなので、アレンジメントに自然な動きを足してくれます。

そんなことで、適当に活けても、何だかいい感じになるんですよね。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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