昨日は県外の住宅会社様まで出張でした。これから計画するお宅の現場をいくつかご案内いただき、お打ち合わせ。こちらにはもう何度も伺っているので、だいぶ土地勘もついてまいりました。
植栽計画やデザインは、風土に合わせて変えなければなりません。風雨量や降雪量によっても庭のデザインは変わってきます。そもそも住宅の建ち方からして違いますから、外回りが違ってくるのも当然。色々な現場を経験させていただきながら、日々学んでいます。
ところ変われば、着ていくお洋服でさえも、こっちと同じ格好では寒いかな?などと、前日まで天気予報とにらめっこ。いつも迷います。今回の場合、移動時間が長いだとか、現場は工事中か土がむき出しという状態だから、楽で動きやすい格好がいいけれど、あんまりラフでは相手様にも失礼だし・・・なんてね。
初めていく地域では、車窓の景色でも、職業柄かな?どんな植物が植わっているのかに目が行きます。昨日も、車で移動中に、とある住宅街に差し掛かったとき、街路樹に目が釘付けになりました。
なんかすごい、異様な松なんですけど!
この幹の太さ、間近で見るとすごい迫力です。防風林としての松並木はよく見かけるのですが、街路樹で、しかもこの形?!どうしようもなくてこの樹形になってしまったのでしょうね。運転している地元の方は、全く驚いておられませんでしたが、私は「!」だらけでした。
街路樹は通常、電線や道路に成長を阻まれて、どこか萎縮しているように見えるものですが、ところ変われば、このように悠々とした木もあるのですね。私の浅い固定観念など見事に覆されました。
お施主様と建物にマッチした素敵なデザインは、誰もが望むことで当たり前。それ以前に、風土に合ったデザインでなければ、うまく育っていかないのも当たり前。生きている植物を扱っているのですから。どちらも大事で、全てにおいて場に合ったデザイン(それを「用の美」というのかもしれません)を、これからも追求していきたいと思います。