ディアガーデンの駐車場

イベントのためにいつも使っている駐車場をあけてます。ディアガーデンは最寄駅(JR近江八幡駅)からギリギリ徒歩圏内なのですが、地元の方は普段、お車で動かれるのでね。来客のあるときは、いつもここを使っていただいています。

この駐車場の土間は、ひと工夫して瓦を敷いています。建物の壁のアクセント色が同じグレーなので合うし、車がない時にも景色となるように工夫したつもり。見本庭として作るので、「八幡瓦」という地元の素材も使わせてもらって、他にないものを!とも思いました。作ってから9年、コケが生え馴染んできました。

これを見られた方は、パッと見タイルが張ってあるのかと思うようですが、瓦を一枚一枚立てて敷き詰めてあります。大体深さ15cm位は瓦なの。造園職人さんや左官職人さんにも「(こんなに手間かかること)よぅやるわ。」と感心されたマブチ渾身の手仕事。勾配をつけつつ面を整えるのに苦労したっけな。

地元近江八幡産の瓦を敷き詰めた駐車場。小端立てて波のようなデザインにしました。車止めは移動可能なもので、奥にもう一台停められるようになっています。

通常住宅の駐車場というと、コンクリートのベタ打ちで目地がところどころ走っている仕様が一般的かと思います。舗装材としては安価でメンテナンスフリーなところがいいのですが、味気ないと思われる場合は、石やタイルを貼ったり、砂利を混ぜたコンクリートの表面を乾く前にザッと洗った洗い出し舗装、補強材を入れて芝を敷く、など様々な方法により表情をつけることが出来ます。

私が設計するときは、車を停めやすく、かつ車がない場合もポカンと虚ろな空間にならないように気をつけます。舗装の工夫に合わせて、樹々や草花、生垣を添えて、小さな公園のように見せるのです。限られた敷地ですので、何もないときにも庭として成立するように有効に利用したいものです。

瓦はもっと欠けるかなぁと思っていましたが、作った当時とほとんど変わっていません。いぶし銀♡の風合いが気に入ってます。雨で濡れた様子もいいです。

当たり前ですが、駐車場は道路とつながっている場所ですから、街並みにも影響を与えます。その点でカーポートやサイクルポートといったアルミ製品がバーンと見えてしまうことは、個人的にはよく思いません。あると非常に便利な製品ですが、こだわっておられる建物の外観に、釣り合うデザインが少ないようです。カーポートは大抵建物の前にあるので、せっかくの素敵な外観を、ほとんど隠してしまう。非常に勿体無い話です。

こういうことがないように、家を建てるときは動線とともに景観も十分考えていただきたいと思います。道行く人々が、素敵なお宅だなぁと思うのは、案外、エクステリアやお庭が素敵で、建物をうまーく引き立てているお宅だったりするのです。家の中は見えませんから。

ディアガーデンでは今週・来週末と2週続けて「庭づくり・エクステリア 秋の大相談会」開催中です。お出掛けついでに、お気軽にお越しくださいませ♪

この立て看板が目印です。
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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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