前庭はおもてなし感覚で

初夏はディスプレイガーデンで一番花が多い時期です。

春は割と肌寒い日が多かったせいか、例年に比べ7~10日程花が遅い気がしますが、花付きはまずまずです。

皆様のお庭ではいかがでしょうか?

前庭にあるエゴノキの花が咲き始めました。今年も蕾がいっぱい!

通りに面した前庭は、歩道までは庭という感覚。雑草を抜いて、掃き清め、気持ちよく通っていただけるよう私なりに気を付けています。夏になれば、打ち水をしたり、程よく木陰を提供するなど、ディアガーデンの前を通る方に対して、ちょっとしたおもてなしの感覚です。

自分の庭ですが、公共性のあるスペースなので、四季折々の草花を植えて、年中緑を絶やさないように、いつも気持ち良い眺めを作るよう心掛けています。

前庭とはそういう場所、なんですよね。

「他人目線で見てどうか?」完璧じゃなくてもいい、でも、それさえ気を付けていたら大きく乱れないし、街並みも整って防犯面でも効果を発揮します。

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さて、その前庭に植えているオキザリスが増えすぎるので、よく抜いているのですが、いつの間にか歩道を超えて、舗石の際で根付いたみたいです。ほとんど土がないのに咲いて、その繁殖力に感心します。

抜くべきか?迷いましたが、どのみちいろんな草が生える場所。スミレやヒナゲシ、オキザリスの3種類だけ残して、あとはコマメに取っています。

雑草だからなんでも抜いてしまうのではなく、管理できる範囲でそこもデザイン出来たら、お金をかけずに水も遣らず、きれいに保てます。

そういう訳で、処分はいつでもできそうだし、両脇に同じ花が咲いていると、園路みたく歩くのが楽しそうな雰囲気なので、しばらくこのままでいいかな?

これも、ディアガーデン前の歩道らしいかな、なんて思っているのですが。

奥の花壇にピンクのオキザリスが咲いています。その向かいの鋪石のキワにも所々繁殖して、それが花を咲かせています。
もっと増えたらオキザリスの小道、ってな感じになりそ(^m^

実は個人的には濃いピンクって、薔薇以外はあんまり好きじゃありません。

このオキザリスも自分で買ったものではなくて、何かの苗の土に紛れ込んでいたものでした。それを育てようかどうしようか迷っていた時、他人目線で見て、この色は遠目からも良く目立つし、道路植栽のサツキツツジと同じ花色で合っているなと思って残しました。

なので、今の時期だけはこのピンクで統一しています。因みに夏は変わって、涼しげなシルバー&紫(青)の配色になります。

同じくピンクのシラン。これも増えすぎたので半分程度減らしました。元々は約20年前住んでいた家の近所の方からいただいたもの。引っ越しの度に植え替えして今に至ります。

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前庭は、こんな風に他人目線で植栽デザインをしていますが、プライベートスペースにあるテラスの花壇は自分好みの植物でいっぱいです。

静かで穏やかで爽やかで・・・いつ見てもほっと落ち着くように、白い植物を多く植えています。夜も眺めるので、白ならば闇に紛れず見えるという利点もあります。

主役はアジサイ「アナベル」ですが、今はようやく小さな蕾が付き始めたばかり。

白い葉、白斑、白花、などなど白系の植物と少しの青花を。
手前から。シマススキ、ヤブコウジ、ティアレア、ムラサキシキブ、アマドコロ。
白系で、いま一番冴えているのは、斑入りのムラサキシキブです。

狭い土地でも、こんな風にいろんな目線で見て植える植物を変えると、個性あるコーナーを作ることが出来ます。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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