GW庭めぐりレポート-3

浜松へのショートトリップ。庭めぐりレポート第3回目です。うなぎパイで有名な春華堂さんのスイーツ・コミュニティ「nicoe」さんのお庭を訪ねました。こちらはSOLSOさんプロデュースということで、お洒落男子系の庭というか?その独特の世界観に期待して参りました♪

駐車場からエントランスへ向かう花壇。常緑低木がワイルドに茂ってます。紫の花はフレンチラベンダー。
店舗スペースのインテリア。お洒落~。本棚みたいな壁(左)は、商品や小物をディスプレイできたり、レジカウンターや窓になってたり、座るスペースになっていたりして、機能的にもデザイン的にもかなり素敵でした。こちらでお土産ゲット♡

最近なんでしょ?ひとつの会社なりプランドのこういうテーマパーク的な施設が本当に増えましたね。いまどきはお菓子屋さんでも、ただ物を売るだけでなく「驚きと感動」をも売らなきゃならん時代。自社製品を扱う店舗+(カフェ+レストラン+ガーデン)が一応のパターンのようです。敷地が広いので、ガーデンはとにかく緑量の多いことが要。

nicoeさんは温暖な場所にあることからか、オーストラリアや地中海沿岸など外国原産の植物が目立ちます。これらは大きく育ち乾燥に強い反面、雪がたくさん積もるとあっさり折れてしまうため、植える場所はある程度限定されます。気候があえば、水遣りの手間が少なくてすみそうですが、全くいらないわけではもちろんありません。この種の高木は剪定しない方がカッコ良く、低木は剪定しないとだらしなくなります。そのあたり管理される方の感性も随分必要だろうなと想像します。

店舗のバックヤードは芝生の広場になっていて、オーストラリア原産乾き系の緑が目立ちます。置かれている家具がいい感じ。工業団地の中のような場所にあるので、電線やよその建屋が見えています。でも木が大きくなったら隠れそうですね。
中庭。カッコイイ建物と園路です。植栽たちがワッサワサ茂ってスペースを埋め尽くす勢いです。夏前に一回透かしときたいような(←大きなお世話か(^_^; ) このスペースは内側から見てもとてもきれいでした。

ガーデンの雰囲気はナチュラル&カジュアルで統一感がありとても素晴らしい。でも日本原産の植物ではないので、茂っているようで中が蒸れて葉が落ちている部分も多々ありましたし、このまま茂らすとどうなっちゃうんだろうと老婆心ながら心配な部分もあります。もう少し手をかけて欲しい・・・って、またまた大きなお世話ですね。清掃はとても行き届いていましたが、そういうところはきっと従業員の方には見えていないんだろうなぁと思います。はままつフラワーパークのように、プロが毎日せっせと手を入れているような感じではありません。

こういう施設はガーデンでも魅せると言っている割には、日頃のメンテナンスはおろそかになりがちです。ガーデンの将来像を分かっている人が手入れしないとよくなりません。従業員の方ががそこまでやれないのなら、せめてプロのメンテナンスに身銭を切って欲しいところ。「緑いっぱいでお洒落に」とおっしゃるけれど、メンテナンスはやりたくない、お金をかけたくないというのはおかしいのです。

ここの植栽だけ違う雰囲気。たぶん他の場所とは違う人が考えているような。

前回前々回のブログでご紹介した庭は、入場料なり拝観料なり払って見せていただく場所。掃除は完璧、植物の手入れも完璧、は当たり前なのかもしれません。それに対して商業施設やモデルハウスの庭などは、無料で見せてもらえます。そもそも庭はメインではないため、手入れは植物園や寺院には及ばないのは仕方がないのでしょう。わかります。しかし庭も含めてお商売されているわけです。例えば一生に一度の結婚式の会場のお庭に枯れた植物があったり、木々がボサボサだったりしたら、やっぱり興ざめです。日々の手入れでせめて枯れた植物くらいは取り除いて欲しいし、年間管理はプロに入ってもらう方がいいと思います。育ち具合と見栄えが全然変わります。

※nicoeさんを差して言っているのではありません。一般的な商業施設の傾向として、ありがちなので。

個人的に好きな写真。いい感じの外壁です。これを隠すのは野暮というもの。芝生が合ってますね。
新製品はスティックタイプのパイで、色々な味のディップと合わせていただくようです。これはキャラメル&ソフトクリーム。暑かったので買いました。想像通りの味で特に驚きはありません。パッケージがGOOD!雰囲気で買っちゃうような気がする。

庭めぐり、最後はちょっと辛口になってしまいました。きっと一般の方は私のように細かくは見ないでしょうし、この場にいることをとても楽しんでおられました。特に子供さんが芝生を駆け回ってとっても生き生きされていましたよ。身近に緑の公園が少なくなったので、こういう場所は貴重だと思います。ガーデンに人を上手く誘う演出が、とにかく素晴らしいので、大変勉強になりました。

さて次回はこの旅の宿とそこで出会ったある物について。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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