雨の日のSence of wonder

雨の月曜日。ディスプレイガーデンの植物もますます勢いづいています。晴れの日はピン!と張っている感じですが、雨の日は雫を纏って重そう。うなだれる、垂れ下がる。そんな様もまた趣ありです。

時間や、天候、季節、光の加減…。それぞれのフィルター越しに見ると、ひとつの風景が何倍も楽しめるように思います。それに気づく目を持っているとお得よね。「Sence of wonder(神秘さや不思議さに目を見張る感性)」にも通じるチカラ。何気ないことでも大きく感動するので、ちょっとやそっとでへこたれなくなる気がします。私も日々養っています。

モミジの葉が雨で垂れて、ジギタリスの上に優しく覆いかぶさっています。葉っぱが透けてレースのような繊細さ。

先日三重でみたジギタリスは満開でしたが、ディアガーデンのジギタリスはまだこれからです。日陰にあるし、樹木の寒肥をちょいともらっているだけのほぼ放置状態。なので茎もひょろりとして野性っぽい。しっかり育てると太い茎にビッシリ花をつけるのですが、そうなるとこの場にはちょっと迫力ありすぎて合わないのよね。初めは実験で植えてみたジギタリス、どうやらこのモミジの下が気に入っているらしく勝手に増殖中。場に合わせた姿になって嬉しいです。

事務所の小窓から見た前庭の花壇。いろいろな葉のフォルム、テクスチャーのレイヤー。緑だけでも表情豊かでしょ?

ディスプレイガーデンは作ってから9年目。色々な植物を植えては増やし、植えては枯らし、植えてないものも勝手に育ち(笑)そんな状態です。古株は場に自らを合わせ旺盛に育ってくれています。その自由奔放な葉っぱたちを見ていると、最初思い描いたイメージを遥かに超えています。デザインして植えたはずなのに今はそんなことも感じないくらい自然に見えます。

時間とはなんと偉大な。高度なデザイン「無作為の作為」なるテクニックを、さも自分が成し遂げたような錯覚に陥ります。親の欲目的目線もあって、見た目3割増し位に良く見えてしまうのですが。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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