庭から広がる人間関係

昨日ご近所のお友達から芍薬とかすみ草をいただきました。この芍薬、実は今の家に越す前、私の庭にあったものです。

新しい庭は日当たりが悪いため、うまく咲かせてあげられない、どうしようと困っていた時にちょうどその方と会いました。広い庭をお持ちで、とても花好きの方だったので、何げに事情を話すと、もらっていただけるとのこと。あぁ、よかった。その芍薬には愛着があったので、幸せを願う母親の気分で見送りました。

それ以来、春に花がたくさん咲くと、こうしてわざわざ持ってきて下さるのです。美しく咲かせてもらった上に、一番いい状態のときに切って届けてくださる。なんて有難いことでしょう。こんな素敵な方に育てていただけてこの芍薬は、私は、幸せ者です。うぅ、泣きそう。ホント、いつも良くしてもらって。

それで早速アレンジして飾ってます。いつものようにガーデンから好きな花や葉っぱをとってきて、こうかな?ああかな?と楽しみながら。

花材が多い時はブーケにします。茎を斜めに重ねて螺旋を描くようにイメージしながら組んでいきます。習った訳ではないので、見よう見まね。ふんわり咲いた芍薬に見とれちゃう。
濃いピンクのシランの花、濃い赤の金魚草の花を合わせて、大人っぽい雰囲気にしてみました。かすみ草はふわふわ散らすとメルヘンになるのでギュッとまとめて使ってます。雑草扱いされているコバンソウ(道端に生えています)をわざと飛び出す感じに配置して遊んでみました。コバンソウって面白い形してるよね。

ガーデンや道端(畦)にある植物をアレンジに使うと、そう工夫しなくとも「こなれ感」が出るような気がします。きっちりまとめない雰囲気って最近はどんな分野でも流行っています。プロの方から見ると「何じゃコリャ?」ブーケでしょうね~(;^_^A それでも間近で見るときれいなんですよ。新鮮な花のチカラですね。

ダイニングに飾りました。

庭があると、ご近所さんと知り合いになるいいきっかけになるのかもしれません。手入れや水遣りをしている時、通りがかりに挨拶→何げに世間話(花好きな方ならガーデニング話)→情報交換(あるいは苗交換)ってな感じで、自然な感じで交流を深めていけます。家に入ってもらわなくてもいいので、どちらも気軽に声をかけやすいのです。

私の場合最近だと、近所のBF達(小1&幼稚園児)と近況話して彼の新車やカブトムシの幼虫を見せてもらったり、二筋向こう辺りに住んでいるらしいクロラブと知り合いになったり。飼い主さんが「いつもここの花壇を楽しませてもらってます。」っておっしゃってくれて嬉しかった。

どこに住んでいるのか存じ上げないおばさまとも挨拶はお互いにします。とにかく顔見知りがたくさんできました。そういう関係を邪魔くさいと思うか、楽しいと思うか。私はいろいろ楽しませてもらってるし、かなり助けても頂いています。気心知れた人がすぐ近くにいてくれる。それがどんなに心強いか。遠くの親類より近くの他人って、よく言ったものだなーと思います。

それもこれも家の中にばっかりいては、経験できなかったこと。庭があればこそかなぁと思います。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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