黄昏どきの木

夏の黄昏どき。事務所いると夕日が差してきて、窓の外の木の陰が壁で揺れていました。窓枠で切り取られてまるで絵のようです。少し涼しい風が吹き始め、空の色が刻々と変わる。この動くアートもあっと言う間に見えなくなってしまいます。

陰影の美しさに目が釘付け。もう少しハッキリ撮れたらよかったのですが、光がどんどん変化するので追いつきません。

これはやや西よりの北窓。そばに落葉樹を植えたので、西日がダイレクトに入らず、助かってます。こういう落葉樹は、グリーンカーテンと同じ働きをしています。グリーンカーテンは実用的かつ一時的なもので、景観的にはあまり素敵とは言えませんが、落葉樹の場合は、春の芽吹きと花、夏の緑陰、秋の紅葉、冬は落葉し暖かな日差しを遮らない、等など一年を通して見所や役目があり、更に景観的にも優れています。

スペースと少しの手間さえ惜しまなければ、こんなに暮らしに貢献する木はありません。ただ、その感覚を知らない方、味わったことのない方には、残念ながらなかなか伝わらない。外断熱など建物の工夫はできるのに、庭を有効活用できないとしたら、とても惜しいと思います。

シルエットの正体はこの木です。ディアガーデンのシンボルツリー。北西にあって過酷な条件をものともせず、伸び伸びと育ってくれています。

私は植物好きだし、商売柄か?庭の手入れの大変さよりも、メリットの方が圧倒的に多いと感じています。庭の大きさも植物の数も、その家や住まい手にあったものであれば、そして楽しもうとする感性があれば、メリットの方が多いものです。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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