20年来の友プランツ

今の場所に家を建てて、もうすぐ10年になります。

夫の転勤もあり、これまで何度も引越したので、同じ家に10年住んだことがありませんでした。早くて3年、最長でも6年9ヶ月。ですからこれは記録です。ひとまず落ち着けてよかったなぁと思っています。

ディアガーデンを始める前から、どんな場所に越そうとも、私にとって植物のない暮らしはありませんでした。落ち着いたらナーセリーへ行き、苗を買ってきて、小さな庭を作っていました。最初はマンションのベランダで恐る恐るでしたが、持ち家で葉野菜を育てていたこともありました。それなりに楽しんでいたのに、越すことになり、またイチからやり直し。草花は一緒に連れて行けるけど、さすがに木は無理で、後ろ髪引かれたものでした。

そんなことで色々ありましたが、今の庭「ディスプレイガーデン」も、無事10年を迎えることが出来ました。木は大きくなり、花壇も充実してきました。最初に建てた家で育てていたヘレボラス(クリスマスローズ)とシランは、今の花壇でも変わらず元気に過ごしています。

このヘレボラスとは、もう20年来の付き合いです。今年も一緒に春を迎えられてありがたいことです。

イマドキは八重咲きや上向きに咲くへレボも売られている中、旧知のこの子は、クラシックと呼んでもいいかも?昔はヘレボと言ったらこの赤花種でしたね。とても落ち着いたいい色で気に入っています。

20年程の間、引っこ抜いては植え、引っこ抜いては植えを繰り返しました。ヘレボも気まぐれな生活に文句も言わず、せっせと根を出し頑張りました。実はこれによって、株が何度も若返っているのです。だからこうしてまた娘のように可憐に咲いているのですね。強さは美しさです。

種を作らせてしまうと、株が弱るので、大部分は摘んで、こうして部屋で楽しみます。

なんだかねー。庭の片隅に旧知の友がいるかと思うと、新しい土地でも共に根を張っていこうゾ!という気になりますよ。これからも、ずっと大事にするからね。

Please Share!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

目次