青の慰め

蒸し暑い日が続きます。ここ数日はとても寝苦しく、熟睡できなくて気だるい・・・。皆様、体調はいかがでしょうか?

今日は目に優しくて、涼やかな気分になる植物を、ディスプレイガーデンがらお届けします♡ ブログでは香りがお届けできないので、やはり視覚的にというと色。とりわけ青や紫系、白などでしょうか。

青は大好きな花色ではありますが、庭ではどうも沈んで見えます。遠目でみると葉の緑に負けてしまって、咲いているのかどうかもわかりにくい色。日陰が多いディスプレイガーデンでは、特に扱いにくく、あまり植えていません。好きな花をただ植えてしまっては、デザインとしては成立しない。そのへんは、プロとしての自覚が勝ちますし、ディスプレイしている以上は、気をつけています。

それでもバランスを考えて少しだけね。蒸し蒸しするころに咲いていると、目が休まるというか。ホッとするのね。色が身体を助けてくれる、特に植物の色はそんなパワーがあると思っています。

秋色アジサイ「マジカルコーラル」年によって、空色っぽくなったり、青紫になったり。アジサイはグラデーションにも見とれちゃう。真ん中の小さい花が(これが本当の花ですが)とびきり可愛らしい青です。
植え付けて2年目の瑠璃柳。初めて咲いてくれた。茄子のような花ですね。優しいブルーグレーの葉も涼しげで大好き。丈夫だけれど、根が粗いので移植が難しかったの。実家の花壇から株分けしてもらって、2回目でやっと根付いてくれました。なので3年越し!悲願の花ですo(^▽^)o
斑入りの紫式部。とてもお洒落な低木だと思って、事務所の階段の脇に植えました。若い茎が紫ってところも気に入っています。斑入りは黄色もあるけれど、白の方が涼しそう。(黄色はぱぁっと明るくなります)

色といえば、

日本の伝統色の色名の中には、植物由来の名前が多く含まれています。例えば青系ですと、代表的な「藍色」の他に「桔梗色」「露草色」「藤色」「菫色」など。聞きなれない名前だと「葡萄染(えびぞめ)色」なんてのも。葡萄葛(えびかずら)の熟した実のような色で、紫草の根を用いて染められました。平安時代に宮廷の女官に好まれたらしい。ピンク色に寄った紫で、華やかな印象の色です。

調べてみると結構面白い(*^m^) 葡萄染色は、書いてこそわかりますが、えびぞめなんて聞くとピンときません。でも、桔梗色や露草色などは想像できます・・・よね?ね?

先人達がこうして植物を通して色の感覚を伝えたということは、それほど植物を身近に感じていた、植物が生活の中に当たり前にあったということでしょう。もし露草色がわからない方がおられたら、畦のないところで暮らしておられたか、咲いていても足元の雑草など見えていなかったのかも?露草という名前自体をご存知ないとか?

私はそれを知っていますが、他の大事な事がたぶんポカーッと抜けています。露草の青を知らなくても何てことはありません。ですが、少し生き急いでやしませんか?植物の中であのような青は、透き通った明るい青は、珍しいと思うの。ちょうど夏の花です。きれいだから、是非知っていただきたいなぁ。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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