いつも真剣な材料選び 

先日は庭石を選びにある造園屋さんの土場(資材置き場のことです)へ伺いました。

造園材料、とりわけ石や木は、専門の材料屋さんにお願いすることが多いのですが、今回のように個人の会社で持っておられるものを譲っていただくこともあります。旧い庭から出た石や灯籠、今はもう採掘不可能な石、親方のお眼鏡にかなったお宝・・・等、面白いもの、珍しいものに出会うこともたびたびです。こういう材料を使って作ると、出来立てほやほやでも、味のある庭になります。

とにかくデザインの方向が決まったら、まずはイメージに合う材料が予算内で入手できるかどうか?です。ここを押さえねば何も始まりませんので、アレコレ探すわけです。

思いがけず牧歌的に撮れた一枚。いいお天気だったからね~。まるで石が放牧されてるみたいwwwここはどこ?! 造園屋さんの資材置き場(通称「土場」と呼ぶ)です。

今時は個人邸で石を据えたり組んだりする庭づくりが少なくなっているから、ずっと置かれたままの石も多いようです。使わないと宝の持ち腐れなだけでなく、職人さんの技の伝承機会も減るということです。

庭に石を置くとなると、本格的な日本庭園を作るんだ!って思われがち。石は景色を作るものでもありますが、そう重く考えずとも「オブジェ」としてモダンに使ってもいいじゃないですか。ロックガーデン風にナチュラルな使い方も出来ます。だから若い方にも機会があればどんどん提案したいと思っています。職人さんの技を発揮できる機会を作ることにもなりますし。

ひとつひとつ丁寧に見ていき、たくさんある中から場に合う石を選びます。

エクステリア資材は寸法が決まっているので簡単です。簡単といえば、最近のブロック材は目地を入れなくてもOKな積み木のようなものもあってビックリします。門壁はユニット化されたもの多く出ています。技がなくてもマニュアル通り組み立てればいいようになっている。職人さん不足の影響でしょうかね。

一方自然材料は基本的には現場合わせです。素材をどう料理するか?設計者や職人さんの技量が試されます。一点ものだから定価はないけれど、場に合えばとてもいい庭になると思います。

お客様のご希望に合わせて一番合う材料をおすすめし、どんなパターンもご提案出来るように、頭の中で日々いろんな情報を最適化しています。

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この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

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