和菓子店のお庭が完成しました

今春から進めておりました和菓子店の新店舗のお庭が完成しました。

2021年8月5日(木)10時OPEN!→アクセス等詳細(GOOGLE MAP が開きます)

ブログをご覧の皆様、お近くにお越しの際は是非お立ち寄りくださいませ。

こちらの会社様とはかねてよりお付き合いがあり、祇園本店の作庭や月々の花生け、守山市内にあるもう1店舗の作庭などご愛顧いただいております。

道路から見た店舗エントランス。街中にありながらも木立に囲まれた緑豊かな空間を目指しました。

建築工事や道路工事の兼ね合いで苦労もありましたが、庭の完成がオープンに無事間に合ってホッとしています。

振り返れば7月の猛暑の中、もうこれ以上は出ませんというくらい汗を流しながら、パートナーの造園会社様と一緒に作り上げました。

工事関係者の皆様に改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

工事中の一コマ。この日は大きな景石(景色を作る石)を据えていました。石は植物を引き立ててくれる大切な存在。相性が良いのは言うまでもなく自然でダイナミックな景色を作ってくれます。造園会社様のご厚意で銘石もいくつか入っています。滋賀県産の銘石「守山石」も何気に居ます。見つけて!
木や景石を入れて土を整形したところ。まだ乾いた印象で、これから低木や宿根草、苔や化粧用の砕石などを入れると一機に潤いある空間になります。

夏場の植栽工事はいつも以上に気を使います。

木が活発に活動している成長時期ですから、水をたくさん吸うのはもちろん、たくさん吐き出してもいます。植え付けたばかりの苗木はにとって、強い日差しや高温といった夏の環境は過酷そのもの。なにより水管理が大変です。

個人邸ならば「植えるのは休眠期まで待ちましょう」とか「葉っぱを大幅にむしって植えます」とか提案できるのですが、店舗さんの場合はオープンの日取りが決まっているし、見栄えも大事なので、なかなかそうもいかなくて。

それで蒸散抑制剤の散布に加え、見場えと活着の狭間ギリギリのところを狙って植えていただきました。葉の量はこれからも微調整せねばと思います。

水遣りしやすいような工夫や散水装置の提案もしていますが、この夏はとにかくしっかりと手で遣ることが大事。これからは台風も来ますのでなかなか気を抜けません。

「なんとか根付いて!!!」

お庭を引き渡した後はいつもそう祈ります。お客様と一緒に見守っていくしかありません。

ひとまず完成の姿。造園はここからがスタートです。
社長様のコレクションであり手塩にかけて育てておられたアジサイやウツギ類をあちこちに植えました。来年の初夏が楽しみでなりません。
オープンの日。庭の様子見ついでにお店に伺いました。暖簾がかかるとお店感が出ますね~。アプローチ脇に遊びで転がしたコロンとまあるい虎石も以外と目立ってるかも。

さて暦は立秋を迎えました。立秋は小さな秋の誕生であると同時に、夏のピークでもあります。

昼間は残暑は厳しいものの、朝や夕方にふと涼しさを感じる瞬間があり、寝苦しさからも解放されつつあるこの頃。昼間の蝉の声と入れ替わるように草むらや植え込みの中から、ちらほらと虫の声が聞こえ始め、大好きな秋の到来を予感させます。

来る季節を楽しむべく、また新しい庭作りに向けてパワーを蓄えるべく、お盆の期間は養生しようと思います。

Please Share!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Dear Garden 代表
ガーデンデザイナー、一級造園施工管理技士

庭づくりを通して感じたことや、最新のガーデン事情、設計について、施工現場の様子、ガーデンデザイナーの暮らしや興味があること、などなど様々なコラムをお届けします。

目次